サッカーW杯は、アルゼンチンの36年ぶりの
優勝で終わった。生中継では観られず、録画を
追っかけたのだが・・・

ABEMA TVで解説の本田圭佑さんがめっちゃ
アルゼンチン(のメッシ選手)に肩入れして
いるのが面白かった。最初は贔屓も度が過ぎるの
では?と眉を顰めたのだけど、あれだけ擁護して
いると笑って共感せざるを得なかった。

また、彼曰く、サッカーで揉め事が起きるのは
アルゼンチンでは日常茶飯事で、とにかく代表
チームから地元のプロチームまで、熱の入れ方が
違うとのこと。

またこの度のカタールでの応援に際しても、
勝ち残るにつれ持ち金がどんどんなくなり、
「帰りの飛行機代がなくなった」サポーターや、

「住宅購入のために何年も積み立てていた貯金を
取り崩し」夢のマイホームが遠ざかったサポーター
もいるようだ、とアナウンサーが紹介していた。

まぁ、そんな人にとっては、母国の優勝の方が
家を持つことの価値を凌ぐのだから人それぞれ。

日本では、競馬や競輪などのギャンブルに熱くなり
すっからかんになる人はいるようだが、
プロスポーツでそこまでお金と時間を注ぎ込む人
って聞いたことがないなぁ。

ただ、某製紙会社の御曹司が億単位で会社の資産を
カジノに使うため不正に借入れ、特別背任罪で
捕まった事件があったが、その額なんと85億円。

懲役4年の実刑判決が下され、その刑期満了後に
1ヶ月シンガポールのカジノでバカラを
ぶっ続けでプレイしたのを最後に、
本人曰く「痺れるような金額をもう張れない」ため
熱が冷め足を洗ったということらしいが。

おそらく、父から経営を委譲され、経営者として
成功したもののお金や地位、名声では満たされない
心の渇きもしくはさらに満たしたい心を、経営を
凌ぐスリルある行為=ギャンブルに見出しやめられ
なくなった。
経営は成功の定石や勝ちパターンを掴めば、案外
市況の変化にも、まま耐えうる体制は作れるが
ギャンブルは全くそのようなものは通用しない。
あるのは直感、己を信じる心、身銭を切って張る
(賭ける)勇気だ。        

ただし勝ち続けても、サッカーのように決勝戦は
ないから、ピリオドはお金がなくなった瞬間。
「勝ち」で終えられるのはギャンブル以外に
自分を満たす「何か」を持っている人なのかも。


件のアルゼンチンサポーターは、たとえカタール
から帰国できなくなっても、マイホームの夢が
先送りになっても、熱は冷めない、だろうか。

FIFAは2年ごと開催を画策しているなんて報道も
いっときあったが、4年がちょうどいいのかも
しれない。
サポーターのことを考えても。


参考図書「東大から刑務所へ」ほか