先週、3年以上通っているジムの1箇所にて、
男性トレーナーの方に、メニューの相談をした
時のこと。

普段の僕は「ジムは身体作りの場所」と捉えて
特段他の会員やトレーナーとの交流を楽しむ、
と言ったことはしていないのだが、この日は
彼とプロ野球についてのトピックで会話しよう
と思ってネタを準備していた。

それは、

オリックス・バファローズからポスティング
システムによるMLB移籍を目指していた吉田
正尚外野手が5年総額9000万ドル(約124億円)
でボストン・レッドソックスとの契約に至ったと
いうニューズ。

僕が彼とシェアしたかったのは
・近年イチロー・松井秀喜以外に、NPBから
海を渡りMLBで成功した外野手は少なく、
なかなか吉田も厳しい状況。
・大阪とボストンを比較すると、後者の緯度は
札幌、旭川、釧路など北海道と同じ。寒さへの
の対処がポイントになるのではないか。

さて、
メニューのカウンセリングと新しいマシンや
動作についての指導を終えて、会話の口火を
僕が切った。

「吉田正尚、決まりましたね」

「あぁ。そうですね」オリックスファンの彼は
当然の如く知っていた。

そして、次の言葉を続けた。
「タンバリング(Tampering)※    っぽいかと
か言われてますけど、決まりましたね」

えっ。

タンパリング?
タンバリンなら知っているけど、
あれっ、それどう言う意味だっけ?

頭の中が??思考と共に、僕の予測していた
会話のストーリー、広がりは止まってしまい、
「あぁ、そうですね」と気のない言葉を返す
だけで終わった。

これ、後から思ったんだけど
明らかにテレワーク(zoomなどビデオ会議)
の弊害だ。

Zoomだと、たとえ相手が商談や打ち合わせ
の中で僕の知らない言葉を発しても、こちらの
PCでGoogle検索してしまえばすぐに理解が
できる。

オフライン(リアル)だと、そうはいかない。
Zoomで生じる空間と、時には時間の隔たり
が容易に一種のカンニング、先回りが縦横無尽
にできるようになって、

そしてそれがスタンダードになってきている。

オフラインだと、「えっ、タンパリングって何」
って聞いてきたことが、

コロナ禍でその機会が失われる、減少している。

そんな時代を迎え、たったそれだけのことに
固まってしまった自分が怖い。

以前取引先とのzoom打ち合わせで、途中
雑談になったのだが相手の発した質問に答える
際、僕が検索したことが先方にわかって注意を
された。

「会話を楽しめない」と言う理由で。

今となって、その真意が身に染みて理解できる。

ありがとう、Y社長。

そして、「新しい生活様式」ってなんなんだ?
「ニューノーマル」とか。人と人との繋がりが
希薄になっているじゃない。

自分一人で何かを調べるツールや仕組みが、
絆をどんどん希薄にしている。

「ビジョナリーカンパニーZERO」の作者も
言っているけど
これだけ変化のスピードが速い時代に
「ニューノーマル」なんて、そもそも
ありえへんよ。
    
本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました。

※プロスポーツにおいて特定のチームが協定を破り
不法に交渉を行うこと