フライヤーが主催するオンラインコミュニティflier book laboでは、さまざまな会員限定サービスを提供しています。その魅力をちょっとだけ体験していただける無料のランチタイムセッションが、2024年10月10日に開催されました。
ゲストスピーカーは、オンライン講座「flier book camp」で講師を務めてくださる阿部広太郎さんです。阿部広太郎さんが11月より担当する講座は、題して「コピーライターと学ぶ自分の言葉を磨く超言葉術」。
今回のセッションでは、株式会社フライヤーで「flier book camp」企画運営を担当する久保彩のファシリテーションで、プログラムの内容を先取りしてご紹介いただきました!
【スピーカー】
コピーライター/「企画メシ」主宰 阿部広太郎 氏
株式会社フライヤー 執行役員CCO 久保彩 氏
▼セミナーでご紹介した実践講座の詳細・申込みはこちら
https://booklabo.flierinc.com/camp/241185
※募集〆切:10/25(金)
言葉とは関係性を作っていくもの
久保彩氏(以下、久保):本日のテーマは「自分の言葉を磨く超言葉術」ですが、阿部さんは長らく「言葉」に関わるお仕事をされていますよね。
阿部広太郎氏(以下、阿部):そうですね。私は自分の仕事を「言葉の企画」と捉えていまして、言葉に企てや企画を加えていくことによって、仕事はもちろん日常においても豊かな人間関係を築いていけると思っています。
学生時代にアメリカンフットボールを8年間やっていたのですが、声のかけ方一つで空気ががらっと変わったり、チームの士気が高まったりしたのを体験したんですよね。職場の同僚や上司、家族や友人とのやり取りでも、言葉一つで嬉しくなったり、逆になんでこんな言い方をするんだろうと思ったりすることもあると思うんです。自分が伝える言葉に企てを意識すると、より良い人間関係を作っていけると思います。
久保:コピーライターとして扱われている言葉は、周囲の人間関係に向けた言葉というよりも、大勢に向けた言葉という印象があるのですが、この違いや共通点についてはどのようにお考えでしょうか?
阿部:確かにコピーライターは広告の文言に携わるので、結果的に多くの方の目に言葉が触れることになります。ただ、その言葉はどこから生まれるかというと、自分と商品の関係からなんです。「こういうことだよね」ではなく「私はこう思う」の方が強度が生まれます。広告コピーに書いた人の記名はありませんが、実は1対1の関係から深く掘り下げていく中に、広く届く言葉があるのではないかと思っています。
心にラインマーカーをもつ
久保:阿部さんの講座は今回2回目の開催になりますが、今回の講座の進め方についてお伺いできますか。
阿部:2020年に『コピーライターじゃなくても知っておきたい心をつかむ超言葉術 』という本をダイヤモンド社から刊行させていただいたのですが、タイトルにもあるように広告コピーの考え方や書き方は広告だけではなく日常生活や自分自身のキャリアを考える上でも活かすことができると思っています。今回の講座は、そのノウハウを凝縮してお伝えし、皆さんの血肉になるような時間にしていきます。
まずDAY1では、「推しを語れる自分になろう」をテーマに掲げています。私が言葉の仕事をしていて感じているのが、言葉にまつわるプロフェッショナルの方たちは自分の心にラインマーカーを持っているということです。人の話を聞く中で、「この言葉は覚えておきたいな、気になるな」と思ったことをメモしておく。そうやってマーカーを引くことによって、自分の心の琴線がどこにあるかを知ることができるんです。
講座内では、DAY1〜DAY4までで心に残ったフレーズを見える形でスプレッドシートに記入・共有する「感動メモ」という仕組みを取り入れます。学びとは眼差しを増やすことだと思っているので、参加する一人ひとりがどんな眼差しを持ってこの時間を過ごし、そして言葉に残したのかを皆さんで共有していければと思っています。
久保:同じ時間を過ごしていても、人によって受け取ることや感じたことが全然違うのも新しい発見になりますよね。DAY2は『ものごとの「見方」をつくろう』というテーマですが、どのような内容になるのでしょうか?
阿部:心にラインマーカーを持つという基本姿勢を持った上で、言葉にどのように企てを加えていくのかというお話ができればと思っています。私の中の企画の作り方のフレームとして、「AではなくB」という矢印(→)を作り上げるというものがあります。「皆がAだと思っているけど、実はBとも捉えられる」という、より多くの人が幸せになる可能性を見つけるための矢印を皆さんと一緒に考えていければと思っています。
久保:前回受講された方たちからも、面白いものがたくさん集まっていましたね。「影が薄い」というコンプレックスを「どんな場でも馴染める」と言い換えた方や、体調不良を身体からのメッセージだと言い換えた方などがいらっしゃって、皆さん言い換えることで視点を良い方に変えられているなと思いました。次のDAY3はどのような内容になるのでしょうか?
阿部:DAY3のテーマは「私事を仕事に取り入れよう」としています。「A→B」の矢印を見つけた上で、自分だけに留めておくのではなく、目の前の人に一緒にやろうと働きかけていけるといいなと思っています。自分の思いや、実はやりたいこと、それを自分の中でおしころすのではなくて、仕事に少しでも取り入れてみる。そうすることで、生き生きして働ける後押しになると思っています。身近なテーマで構いませんので、DAY1、DAY2で考えた「A→B」の矢印を1つの企画書のような形にする取り組みができればと思っています。
久保:コピーライティングや企画書というと、対象となるものの分析や観察から入りそうですが、まずは自分の心に向き合うんですね。そして最後のDAY4は「未来の自分という他人へエールをおくる」というテーマですね。
阿部:DAY4では、DAY1〜DAY3まで学んできたことをふまえて、自分の未来をこうしたい、こんなことをやっていきたいというのを一人ずつ資料にまとめて発表していただきたいと思っています。未来の自分という、同じ自分ではあるけれど他人のような存在でもある自分に対してのエールになるような、自分自身の背中を押してあげるようなプレゼンテーションをし合う時間にしたいと考えております。
久保:前回受講された方の発表資料を見てみますと、好きなことは色々あるけどそれが繋がっていない、何をしたいのかわからない状態から、阿部さんの言葉で自分がやりたいことに気づいたとまとめられています。
阿部:DAY4のプレゼンテーションは、まとめ方については共有させていただきますが、それに沿っていただいても、少しはみ出す形でも構いません。自分のテンションが上がったり、思いが高まったりするような形で話していただくことが大事です。オンラインではありますが、温度感があるような空間を作っていきたいと切に思っています。
自分の言葉と向き合い、皆で言葉を磨き合う
久保:前回受講された方からは、「阿部さんからのフィードバックコメントがとても温かかった」という声をいただいておりますが、阿部さんはどのような視点でフィードバックされているのでしょうか?
阿部:皆さんが考えてくださったことや、言葉にしてくださったことに私自身がラインマーカーを引いていきたいと思っているんです。講座に参加いただいている方へのリスペクトとともに、私が良いと思ったところについては言葉を尽くして共有して、皆さんとの関係を築いていけたらと思っています。
久保:ありがとうございます。最後に、どういう人に来てもらいたいか、言葉に向き合い直すとどのような変化があるのかお伺いできますでしょうか。
阿部:無意識の中で何となく思っていることや、もどかしいことを言葉にすることによって、自分のやりたいことや思いの輪郭が際立ってくると思います。それによって生きやすくなったり、前へと進みやすくなったりする力が言葉にはあると思っています。もちろん言葉やコピーに興味がある方も大歓迎ですし、そうではなくても今仕事において突破口を探していたり、将来に対して漠然とした不安があったりする方の力になれる場だと思っています。
言葉と向き合って、自分なりにアウトプットしてみる。それを皆で磨き合い発見し合う。それによってまた自分を再発見する。そんな時間を一緒に作っていけたら嬉しいです。
▼セミナー全編はこちらから💁
https://youtu.be/d29xKzyhrRQ
▼セミナーでご紹介した実践講座の詳細・申込みはこちら💁
https://booklabo.flierinc.com/camp/241185
※募集〆切:10/25(金)
阿部広太郎(あべ こうたろう)
コピーライター/「企画メシ」主宰
『企画でメシを食っていく』主宰。電通入社後、人事局に配属。クリエーティブ試験を突破し、入社2年目からコピーライターとしての活動を開始。自らの仕事を「言葉の企画」と定義し、広告クリエーティブの力を拡張し、社会と向き合いながら働く。著書に『待っていても、はじまらない。ー潔く前に進め』(弘文堂)、『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』(ダイヤモンド社)、『それ、勝手な決めつけかもよ? だれかの正解にしばられない「解釈」の練習』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『あの日、選ばれなかった君へ 新しい自分に生まれ変わるための7枚のメモ』(ダイヤモンド社)。
久保彩(くぼ あや)
株式会社フライヤー 執行役員CCO(Chief Customer Officer)
カスタマーエンゲージメントDiv ゼネラルマネジャー
大学卒業後、大手メーカーにてシステム開発の企画・開発・PJマネジメントに携わる。その後、総合系コンサルティング・ファームで大手企業の新規事業/新規サービスの企画・立上・展開を担いながらMBAを取得。2020年よりフライヤーの新規事業担当 執行役員に就任。読書の新しい価値を追求するコミュニティflier book labo、本から深く学ぶflier book camp企画運営責任者。
2023年1月よりカスタマーサクセス責任者兼務。
2024年3月よりCCO就任。
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