皆さん、こんにちは!
(実は、ここでは自己紹介以来の初ブログです🙌)

4人1グループの積読解消グループプログラム”FELLOW”のフォーマットを使って、今月読んだ本を共有してみようと思います。良かったら他の方もご自身の「関心本棚」見せてください~。(FELLOWは1月にまた募集案内出しますので、ご参加まだの方はもう少し待ってててくださいね)

【ひとこと振返り】

11月は対談やflierチャンネル収録で、専門家の先生方とお会いすることが多い月でした。まさに”THE リベラルアーツ”な月です。
flierチャンネルの撮影では、サルトル研究の生方淳子先生にお会いするため、先生のご著書『戦場の哲学』と、合わせて海老原先生のサルトル解説書を読んだのですが、これが大変良かったです。100分de名著シリーズ、大変助かっています。書籍が発刊された当時の歴史やイデオロギーの変遷を含めて理解できるので好んで買っています。準備した甲斐もあり(?)、生方先生にはflierチャンネル「サブ•アカデミア」で心熱くなる、自由な生き方について語っていただきました。

また後半は、個人的に関心強い「組織の学ぶ文化」を思考するため、成人発達理論のロバート・キーガン氏『なぜ人と組織は変われないのか』や、エイミー・C・エドモンドソン教授の『チームが機能するとはどういうことか』を読みました。再読ですがいずれも良い本で、チームで学ぶことというものを本質的に掘り下げて考えることができます。

実は他にももう数冊、組織学習やモチベーション論、昨今のサービス展開に関わる本を購入、ピックアップしていましたが、思考する時間も合わせて取ったので読むには至りませんでした。(成長事業の事例豊富なリード・ホフマンの『ブリッツスケーリング』を買ってあるので、今月の『エコシステム•ディスラプティング』と共に読んでみようと思っています)

これらは毎朝早朝のリフレクション&読書時間に読むのですが、夜寝る前の趣味読書は、平野敬一郎さんの『本心』
夜は一瞬で眠くなってしまうので、全くと言っていいほど読書は進まない、数行読んで気付いたら寝ている・・・といった感じなのですが、後半はもう止めることができない状況になり一気に読みました。
また、小説でも心に響いた表現に付箋を貼るのですが、平野さんは何枚貼ったかわかりません。いちいち感心する表現に出会い、全体を通じても心地よさにうっとりです。今月の1冊はまさに平野さんの『本心』です。冒頭の一文を引用します。

一度しか見られないものは、貴重だ。
(略)その存在がそのまま、貴重だと言える。
なぜなら、生きている限り、人は変化し続け、今のこの瞬間の僕は、次の瞬間にはもう、存在していないのだから。実際には、たったこれだけのことを言う間にも、僕は同じでない。細胞レヴェルでも、分子レヴェルでも、それは明白だ。(略)                            

僕は現状に留まれない。(略)
たった1行の文章の中でも、人間は変化しながら生きている。こうした考えに、果たして人は、耐えられるのかどうか。

今、玄関先で見送った幼い子どもの姿は、もう二度と見られない。
学校から戻ってきたその子は、朝と似た、しかし、微かに違った存在なのだから。
僕たちは、その違いが随分と蓄積されたあとで、ようやく感づくのが常だ。本1ページ分のインクの量を、僕たちは決して感じ取ることが出来ない。
しかし、一万冊分の本のインクなら、身を以て実感するだろう。

(平野啓一郎『本心』より)

自分は全く変われていないと思い込みがちな時、日々のことに忙しくて子どもやパートナー、同僚など、周囲の変化に気付けていない時、色んな文脈で、しっとりと色付けしてくれるような一節かと思います。

「ひとこと」と言いながら長くなりましたが、皆さんもぜひ読んでる本を共有いただけると嬉しいです!