「働き方改革」って、残業を減らしてワーク・
ライフ・バランスを図り、働き方そのものを見直す
分生産性は上げるから、利益率向上、給与は、、、
上がるかも(経営者次第)。と言う算段ですが、

皆さんの周りにもしか、いないですか?

職場で残業するはいいけど、ちゃんと申請しない人

逆(残業してないのにしたことにする人)はたまに
聞くけど、前者はなぜなのでしょう?

Book campのメンバー間の勉強会で、ちょっと出た話題です。

メンバーの1人が話してくれました。彼女の同僚(A
さん)は、他の支店から異動して一緒に働いている
のですが、、、

Aさんの働き方が半端じゃないのです。
残業はやって当たり前、かつ周りの皆が、その仕事
ぶりを評価しているのに、本人は遠慮して残業申請
しないのです。

見かねた彼女は、Aさんに「ちゃんと仕事している
んだから、残業つけたら?」
と告げたのですが

「いや、その必要はありません」の一点張り。申請
しない具体的理由を尋ねても、「これは私の勉強」
だから、会社に申し訳ない、そんな感じではぐらか
されます。

でも、彼女はAさんが以前にいた支店の社員から、
仕事ぶりは聞いていましたし、こちらに来ても、
誰よりも緻密な報告書や資料を作り上げてくるので
残業分に見合った仕事はしているのです。

なぜ頑なにサービス残業をしたがるのか、不思議に
思いつつ、デスクを離れてる時にはお互い身の上話
なんかも多少はする機会がありますから、Aさんの
プライベートがつかめてきました。
小学生の息子さんと、二人暮らし。旦那さんとは、
訳あって別居中とのこと。



そしたらなおのこと、早く帰ってあげないと、息子
さんが可哀想。彼女はAさんにその旨伝えますが、

それでも頑なに仕事のスタイルを変えません。

徐々に、彼女以外にもAさんや、息子さんのことを
案じる同僚が増えてきて、自分らでフォローをする
から、なるべく早く帰ってあげて、と言っても聞き
ません。

むしろ「私に構わないでください」と機嫌を損ねる
始末。

どうしたもんでしょう?…

これを聞いていた他のメンバーも、口々に同意し、
やはり息子さんが気になる、この働き方を続けて
いくと、やがては思春期に入る頃良くない影響が
あるかもしれない、なんて感想も出ました。

僕はこれまでに延べ2,000人を超える方の話に耳を
傾けてきました。商談や打ち合わせ、面談や面接、
カウンセリングやコーチングなど。

そこで感じるのが、

今目に見えている「現象」や、
その人(対象者)が発する「言葉」には、

「出どころ」がある
ということ。

Aさんの例で言うなら、周囲は
「家で待ってる息子さんのために、早く帰ってあげ
たら?」とか、
「あなたはちゃんと仕事しているんだから、残業を
した日は申請してもいいんだよ」メッセージを発信
します。

それは、Aさんの心中に
「残業つけたいけど、いつも私ばかり気が引ける」
「息子のことも気になるけど、早く帰れない」
と言った感情や気持ちがあるからだろうなぁ、と
起きている現象や返しで言われたことそのものに
「反応」したから、とも言えます。

でも、もしかすると、Aさんの中には、
「私は前の支店では、課長になりたくて頑張った。
なのに出た辞令は、昇格はなしだった!なぜ?」
と言う気持ちがあるかもしれません。
あるいは、息子さんと
「〇〇には悪いけど、母さん頑張るね」
「うん、わかった。僕寂しくなんかないよ」
なんてやり取りがあった、かも、しれません。

となると周囲が思っているAさんの関心事、最大の
懸案は本人が思っていることのそれとはずれている
ことになる、と言うものです。

人の困り事や悩みを聞き出すのは、難しいです。
僕だって未だに聞きあぐねる、引き出すのが難しい
場面に直面することがあります。

また、「出どころ」をつかみ損ね、誤った捉え方を
すると、釦のかけ違いで時間が過ぎていき、本人が
望む方向とは異なる結果を招いてしまうこともあり
ます。

年々増えている若年層の早期離職や転職などはそう
です。入社時に、「御社で骨を埋める覚悟で」など
言うし、社内の飲み会なんかでも「頑張ります!」
ってアゲアゲモードですから、わかりません。でも
必ずどこかで、表情や気配に、会社に対する不満や
自分に対する行き詰まり感が現れるのが人間らしさ
なんです。

本当にちょっとした部分です。こちらが投げかけた
質問を受けた瞬間の目の動きや口調、声の大きさ、
メールやLINEの返信文面や返信までに要する時間。

ゴルゴ13だと、それは微塵も見せませんけどね。

今日はこの辺で。
お読みいただき、ありがとうございました。